株価が上がらない負ののれん益発生 SBI連結純利益増

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SBIすごい決算なのに株価上がらない

SBIホールディングスの第3四半期 決算短信[IFRS](連結)の経常利益は、前年同期比573.5%をたたき出しています。その割に、株価は30万円台をいったり来たりと株価が上がっていかない現状があり、なんでなんだろう?と疑問に思いました。

負ののれん発生益

当社は、2021年12月17日付で、株式会社新生銀行(以下、「新生銀行」といいます。)を当社の連結子会社としたことに伴い、2022年3月期第3四半期連結累計期間において、負ののれん発生益270,212百万円を計上するとともに、新生銀行の貸出金等のうち正常債権に対して、新生銀行取得時に必要な指定国際会計基準に基づく信用損失引当金68,203百万円を計上いたしました。

負ののれん発生益等の計上に関するお知らせ

M&Aによる決算書上の利益を増加

経営に問題がある企業を買収すると、純資産より低い価格でM&Aが成立して負ののれんが発生します。この場合、なぜ低い価格で買収できるのかといえば、

買収先がリスクを抱えている可能性

があるからです。

銀行業、特に地方銀行は経営が危ないと言われています。

新生銀行敵対的TOBによる買収

新生銀行は、長銀破綻以降、雇われ経営者たちの経営方針が定まらず業績を上げる事ができない上に、リーマンショックで巨大赤字を生むにいたってしまい、公的資金を完済するのが不可能に近いという状況に陥りました。

20年前の長銀時代の金融危機時に経営破綻し、再建に向けて国から注入された公的資金の約3500億円です。この公的資金のうち、新生銀行は大手行の中で唯一未完済であり、優先株から普通株に転換され国が大株主になっている、という異常事態にあります。

「名門銀行子孫」のあっけない幕切れ 新生銀行・SBI・金融庁、TOB騒動の背景に三者三様の失策

この事が敵対的TOBを比較的容易に行えた原因とされています。

SBIが経営権を握れば公的資金完済?

「SBIが経営権を握ったならば、新生銀行を地銀連合の中核金融機関に位置付けることで、公的資金を必ず返済させる」

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北尾社長さんが宣言された内容が、TOBを成功させた要因の一つとされています。

いずれにしろ、「限界地銀」再建策の成否にかかります。

買収による収益はどうやってあげていくの?

プレゼンテーション資料

SBI証券と新生銀行は錦秋商品仲介業での全面的な提携を準備しています。

  • SBI証券が銀行代理業者となり新生銀行からの即時入金を可能に
  • クレジットカード投信積み立てサービス
  • 株式担保ローン、不動産担保ローンなど貸し出し機械の拡大
  • 共同店舗の運営

まとめ

  • 今回の決算には負ののれん益が含まれている
  • 今後の業績は買収した銀行再建に道筋がつけられるのか見守る必要がある

みなさんが様子見なのは、

TOBの直前にSBIが実質同一企業である関連会社SBIソーシャルレンディング(SBISL)で融資モラル欠如により投資家保護を怠ったことで、金融庁から業務改善命令を受け廃業に追い込まれている

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経営の強引さ、モラル欠如ととられるような行為が株主から懸念されているのかもしれません。

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