すかいらーく優待三昧 ベインキャピタルが売り浴びせているけど大丈夫?

すかいらーくの株主優待3倍拡充は現在注目の的です。業績は基本的に悪くないように見えます。2016年までの毎年の営業利益は拡大基調。他の外食産業と比べてPERを見ても株価は決して割高ではない状況です。1株あたり、1700円から1600円に下げた今、おお!これは買いじゃないかと思う所ですが、そう簡単な話ではなさそうです。何でこんなに下げたの?という疑問です。

2017/11/21発表のベイン すかいらーく売却決定の考え方はいかに記載してあります。もしかしたら、今日あたりは年末に向けての絶好の買い場になる可能性がありますね。

https://www.money.golife.tokyo/skylark

2017 第2四半期報告書を見てみたけど、問題とされているのは今回の連結の営業利益が前年同期比6%減少しているところにあると思う。さらにベインキャピタルが売り浴びせているところと、のれん代の大きさ。ベインキャピタルが売り切った後の株価と優待が継続されるのか?がポイントであり、ベインキャピタルが売り切った後の株価と優待が継続されるのか騒がせているのはみなの憶測である。

https://www.money.golife.tokyo/archives/2466

営業利益が128億円と、前年同期比6%減少したためだ。

数字から見るところ、今回の報告書前までは再上場後毎年前年を上回る営業利益を叩き出していた。

[browser-shot url=”http://ir.skylark.co.jp/highlight.html” width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

この事から順調な経営とみられていたわけだけど、四半期連結の営業益が下がっている事と、ベインが猛烈な売りを浴びせ、株価が下がらないよう優待を拡充して、個人が買い支える事を想定している事が透けて見えるためみんな右往左往している。

2016/6 大株主状況

BAIN CAPITAL SKYLARK HONG KONG
LIMITED 39.26% 所有株式数 76,494,000

BAIN CAPITAL SKYLARK HONG KONG
Ⅱ LIMITED  4.78

 

2017/7 大株主状況

BAIN CAPITAL SKYLARK HONG KONG
LIMITED 15.07% 所有株式数 29,560,600

BAIN CAPITAL SKYLARK HONG KONG
Ⅱ LIMITED  4.78

 

39.26% ⇒ 15.07%

かなり売っていて、まだ今後も売りが入る様子。大株主として外資が順位を上げていない。特段外資が多く購入している様子も見られないので、受け皿はほぼ個人ではなかろうか。個人株主は昨年末時点の2倍となる25万人に増えた。

[browser-shot url=”https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP448327_W7A610C1000000/” width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

 海外市場(但し、米国においては1933年米国証券法に基づくルール 144Aに従った適格機関投資家に対する販売のみとする。)における売却とし、Nomura International plc、Merrill Lynch Japan Securities Co., Ltd. 及び Morgan Stanley MUFG Securities Co., Ltd.をジョイント・ブックランナーとする引受人(以下「引受会社」と総称する。)に、売却株式の全部を総額個別買取引受けさせる。

あれ、海外市場じゃなかったの?というのが思う所だけど、結果から株主優待3倍拡充は日本人が買い支える事を想定していたように考えられる。

正直に言えば、今後株価はどうなるか分からない。誰にも断言できないはず。以下の事をどう考えるかで判断が変わるはず。

1.外資ベインは買収により利益を吸収できるだけ吸収し、売り切った後、からからになったすかいらーくの悪材料が噴出するのではないか?決算書では読み解けない部分があるのではないか。

[browser-shot url=”http://diamond.jp/articles/-/139659″ width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

ベインキャピタルは自腹をきった600億円は再上場できれいに回収し、残る株式も順次売却してこれまでに累計2100億円ほどを手にしています。まだ4000万株ほど残っているようで最終的には2700億円ほどを売り抜け、2000億円以上「荒稼ぎ」となるはずです。

しかも、すかいらーくは現在も、ベインキャピタルのために1株あたり年間40円(利回りにすると2.5%!)もの配当を支払い続けているのです。ベインキャピタルが全株を売り抜けた後は、減配やのれんの償却など波乱材料がボロボロと出てくることは火を見るより明らかです。

 

2.今後の業績。営業利益、経常収支が安定して拡大基調であれば株主は安心してお金を出すし、業績が悪くなればお金を引き始め、さらにのれん代の減損処理によってさらに業績が悪化する。業績悪化が数字に反映されればさらに株主は離れるという連鎖になって、経営を圧迫する。

http://www.yutachip.com/entry/skylark-noren-2017#のれん代

もちろんメリットだけではなくて、毎年減損テストというのを実施するよ。

もしも事業収益が悪化していて、のれん代に価値がない。と判断されたら

減損処理をしなければならない。

日経新聞によると、経済回復は続いている。

「収入に満足」51%、21年ぶり「不満」上回る 内閣府

収入が増えれば外食回数も増えるし、家族持ちならちょっと外でファミレスでもとかあり得る話じゃないか。2017年の決算時点ではそこまで業績は悪くならないのではないだろうか。

1.応援してくれる人が増える

リピータが増える。知名度を高める事ができる。宣伝効果が期待できる。

2.個人株主の増加は買収防衛策として有効

機関投資家、外国人投資家と比べ個人は影響力が弱く、自由な経営ができる。

3.上場を維持する事ができる

一部上場を維持するためには2,200人が必要になる。

[browser-shot url=” http://equity-investment.jp/basic-knowledge/individual-stockholder-welcome-company/” width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

 

[browser-shot url=”http://ir.skylark.co.jp/stock/stock.html” width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

発行株式総数 196,147,600株

吉野家

[browser-shot url=”https://www.yoshinoya-holdings.com/ir/info/information.html” width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

発行株式総数 65,129,558株

サイゼリヤ

[browser-shot url=”https://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=7581″ width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

発行株式総数 52,272,342株

[browser-shot url=”http://masterwk.com/the-low-price-stock.html” width=”600″ height=”450″ target=”_blank”]

1株当たりの価値が薄れ株価が低下する要因の1つに株式の発行枚数が多い事が挙げられます。

 

すかいらーく前社長、MBOから解任までの舞台裏を激白

資本の論理で投資資金の早期回収を目指す投資会社側と、市場の目にさらされずじっくり改革に取り組もうと考えた横川氏。思惑の違いは2007年12月期までの2期連続の大幅な最終赤字が引き金となって表面化した。

投資会社2社は「横川さんは最初に合意した細かいリストラ計画をきちんと進めてくれなかったし、会社にもあまりいなかった。純現金収支の実績も計画と数百億円違う」と憤る。和食業態「夢庵」のある店長も「MBOの後も特段変わったことはなかった。店内の細かい改善計画が増えたのは今年になってからだ」と証言する。

米ベインがすかいらーくを買収、野村などから1600億円で

[東京 21日 ロイター] 米ファンドのベインキャピタルは21日、野村ホールディングス(8604.T)の子会社などが保有する外食大手すかいらーくの全株式を、およそ21億ドル(約1600億円)で買収すると発表した。

 

すかいらーく、華麗なる復活!危機マック流出人材が改革成功、ガストは客離れ鮮明

14年10月に再上場を果たしたファミレスの雄・すかいらーくの15年12月期の連結決算の純利益は60%増の151億円と復活を鮮明にした。売上高は前年同期比3%増の3511億円。マクドナルドのそれは15%減の1894億円で、大差をつけた。
すかいらーくは余勢を駆って、さらに攻勢に出る。18年12月期までの3カ年の中期事業計画で都市部の繁華街などに計200~250店を新規に出店するほか、既存店の150~300店をしゃぶしゃぶ店など専門性の高い業態に転換する。主力の「ガスト」に加え、和食や喫茶を相次いで出店するなど、ファミレスの垣根を越えた出店攻勢をかける。

 

すかいらーくの創業者は横川4兄弟だ。業績が悪化したため、創業一族は06年に野村プリンシパル・ファイナンスなどから出資を受けてMBO(経営者による自社買収)を実施し、すかいらーくは上場廃止となった。
再建の方針をめぐり、横川一族と野村側が対立。その結果、創業家の横川竟社長が解任された。それでも再建は軌道に乗らず11年10月、負債込みの2600億円で米投資ファンド、ベインキャピタルに売却された。

 

彼らは、マクドナルドでやれなかったことをすかいらーくで実践した。それは客単価を向上させる努力である。販売履歴などのビッグデータを、販促やメニュー開発に活用した。家庭では食べられない食材を使ったフェアを展開し、女性やシニア層の取り込みに成功した。
新規のメニューはセットで1000円を超えるものも多く、客単価の改善につながった。そして全店の客単価は13年11月から16年3月まで29カ月連続でプラスになった。

.

優待による損失額が、全売り上げの何%に相当して、経常利益をどれだけ圧迫するのか

株主優待拡充による業績への影響は現時点で数値や金額では出せない

株主優待引当金

株主優待引当金とは、株主優待の費用処理で引当てた負債勘定をいう。
企業会計原則では一定の要件を満たす場合は、あらかじめ費用処理し、引当金として負債計上することを求めている。
株主優待は、この引当金設定対象に該当する場合が多いみられている。しかし、株主優待の処理に会計ルールはなく、一般的には、株主が実際に優待に使った金額を、売上高から控除するか、販売費・一般管理費で費用計上する処理が主流。

2016年12月期 有価証券報告書

① 【貸借対照表】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・136

流動

株主優待引当金 2015年 4700万円 2016年 14,100万円

固定

株主優待引当金 2015年 600万円   2016年 1,400万円

2016年 株主優待引当金合計 15,500万円

2016年 売上収益  354,513万円

売上収益に占める株主優待引当金の割合  4.37%

7%前後の利回り出てるうちはいつ買っても良いような気はするけどな。
これだけの規模の会社だし、高額優待が負担になるって言ってもクオカードみたいに実費が出るわけでもなく、
自社飲食券の会社負担は実質50%あるかないかぐらいでしょ。
ベインの出口戦略であることは間違いないんだろうけど、あいつらだって安売りしたい訳ではないだろう。

個人株主数

全株式数から個人所有割合 46.91%

発行株式数全体 196,147,600株

発行株式数個人  92,012,839株

仮定

個人持ち主全員100株の単元株所有

年間優待1人6,000円分を必ず消費する

92,012 * 6,000 = 552,027,000円

原価率30%と仮定

165,608,100円

すかいらーくの1~6月期、営業益6%減 人件費負担など増加 

 

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました